AWS Athenaで「No output location provided. An output location is required either through the Workgroup result configuration setting or as an API input.」というエラーメッセージが表示された際の原因と対応方法について解説します。
このエラーメッセージは、クエリの実行結果を保存するための出力場所が指定されていない場合に表示されます。AWS Athenaはクエリ結果をAmazon S3に保存するため、適切なS3バケットが設定されていないとこのエラーが発生します。
原因
このエラーの主な原因は以下のとおりです:
- Workgroupの設定が不完全: AWS Athenaでは、クエリ実行結果の保存先としてWorkgroupを使用します。Workgroupの設定にS3の出力場所が正しく設定されていない場合、上記のエラーが表示されます。
- API呼び出し時の指定不足: クエリをAPI経由で実行する場合、出力場所をAPIリクエストに含める必要があります。この指定が欠けているとエラーが発生します。
対応方法
以下の手順に沿って対応します。
Workgroupの設定確認と修正
- AWS Management Consoleにログインして、Athenaのダッシュボードを開きます。
- Settings タブに移動し、Manage Workgroups を選択します。
- 使用している Workgroupを選択 し、Edit をクリックします。
- Query result location セクションで、結果を保存するS3バケットのパスを指定します。形式は
s3://bucket-name/path/to/results/
のようになります。 - 変更を保存します。
こちらの記事の「2. クエリ結果を保存するS3バケットを指定」の手順になります。
API呼び出し時の出力場所指定
APIを使用してクエリを実行する場合は、リクエストに OutputLocation
パラメータを含め、適切なS3バケットのパスを指定します。Pythonを使用する例は以下の通りです。
import boto3
client = boto3.client('athena')
response = client.start_query_execution(
QueryString='SELECT * FROM your_table;',
QueryExecutionContext={
'Database': 'your_database'
},
ResultConfiguration={
'OutputLocation': 's3://your-bucket-name/path/to/query/results/'
}
)
まとめ
AWS Athenaで「No output location provided…」のエラーに遭遇した場合、主な原因はクエリ結果の保存場所が設定されていないことです。
この問題はWorkgroupの設定を確認・修正するか、API呼び出し時に適切な出力場所を指定することで解決できます。適切な設定を行うことで、スムーズにAthenaを使用してデータ分析を進めることができます。
以上
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